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先日来、WillVii株式会社さまが運営するレビューサイト「みんぽす」さんからお借りしているフジフィルムのコンパクトデジタルカメラの最新機種「FinePix Z900EXR」のレビューの続編です。

この「FinePix Z900EXR」ですが、2010年8月発売の「FinePix Z800EXR」の後継機種となります。
その先代は、スーパーCCDハニカムEXRの画素内に高精度なAFセンサーを組み込み、一眼レフ並みの超高速オートフォーカスを実現したことで有名ですが、残念ながら、この機能は無くなっています。

しかしながら、EXR CMOSセンサーとEXRプロセッサーの高速処理で、Z800EXRに迫る高速AFを実現しています。

比較としては、Z800EXRでは、最速約0.158秒でフォーカスでしたが、
FinePix Z900EXR」では、ズーム時も最速0.16秒での高速フォーカスとなっています。

イメージセンサーを、有効1,200万画素の1/2型スーパーCCDハニカムEXRから、
有効1,600万画素の1/2型EXR CMOSセンサーに変更し、
画像処理エンジンをデュアルコアの「EXRプロセッサー」とすることで、
全49パターンから最適なシーンを認識する「プレミアムEXRオート」が新たに使用可能となっています。

今回採用したEXR CMOSセンサーは、裏面照射型CMOSセンサーをベースに、カラーフィルターをハニカム配列としたCMOSセンサー。
レンズは、FinePix Z800EXRは35-175mm相当でしたが、28-140㎜相当に広角化されていて、
その代わり、望遠端の開放F値がF4.7から4.9とやや暗くなっています。

■高速連写撮影として、
1600万画素のフル解像度で、最速3コマ/秒
800万画素では最速6コマ/秒
400万画素では最速12コマ/秒

■ハイスピード動画(高速動画)撮影として、
最速320コマ/秒のハイスピード動画撮影が可能

■フルハイビジョン(1920×1080)の高解像度で動画を撮影に対応。

■人物を簡単・キレイに撮れる「顔キレイナビ」
人物の顔を瞬時に検出して、ピントと明るさを自動で最適化。人物を簡単・キレイに撮影
 赤目を自動補正:フラッシュ撮影時に起きやすい赤目を自動補正
 明るさ最適化:顔の明るさ(露出)を最適化
 顔にピント:カメラが主要被写体と判断した顔をグリーン枠で表示し、ピントを合わせ
 最大10人まで顔の同時検出:最大10人までの顔を同時に検出
■ペット自動検出機能搭載
 ペット自動検出:犬と猫の顔を自動で検出する機能を搭載
 ペットオートシャッター:正面を向いた瞬間に、自動的に撮影
■ベビーオートシャッター
 カメラが正面を向いた顔を検出すると、自動でシャッター
■個人認識」機能
 登録した人を優先してピント・明るさを合わせ
■恋人との撮影が盛り上がる、「恋するタイマー」機能を搭載
 恋するタイマー:二人の顔の距離が近づくと、自動でタイマー撮影
 みんなでタイマー:セルフタイマーを「みんなでタイマー」に設定。
          1人から4人までの人数が選択でき、選択された人数分の顔が検出されると
          自動的にカウントダウン

撮影モード
■ EXRモード
 プレミアムEXR AUTO:49パターンの画質設定から最適なものをカメラが選択
 高解像度優先EXR:1600万画素の解像度優先
 高感度・低ノイズ優先EXR:従来比4倍の高感度
 ダイナミックレンジ優先EXR:最大1600%のワイドダイナミックレンジ
■ オート
■ タッチショット
 画面の中でピントを合わせたい場所をタッチすることで撮影
 タッチEXRオート:EXRのモードも自動で切り替
■ シーンポジション
 いろいろな撮影シーンに合わせて、カメラの設定を最適な状態にするシーンポジション
■ ぐるっとパノラマ360
 カメラをぐるっと振るだけで、最大360°に広がるパノラマ写真を撮影
■ プログラム
■ ナチュラルフォト
 暗い場面でも、目で見たままの雰囲気をいかした自然な写真を撮影
■ 高感度2枚撮り機能
 1回のシャッターでノンフラッシュ(ナチュラルフォト)とiフラッシュの2枚連続撮影・保存

シーンポジション
■ 人物:人物の撮影向け。肌の色がキレイに見え、ソフトな感じに
■ 美肌モード:人物の肌をよりなめらかに美しく表現
■ 風景:昼間の風景撮影向け。建物や山などの風景をくっきりと。
■ スポーツ:動いている被写体の撮影向け。高速シャッターでの撮影
■ 夜景:夕景や夜景の撮影向け。自動で高感度にして、手持ち撮影の手ブレを軽減
■ 夜景(三脚):夜景の撮影向け。スローシャッターでの撮影。三脚必須。
■ 花火:スローシャッターに設定し、打ち上げ花火を色鮮やかに撮影
■ 夕焼け:ホワイトバランスを最適化し、赤い夕焼けの雰囲気
■ スノー:画面全体が白い雪景色の撮影向け。画像が暗くなるのを防ぎ、明るく撮影
■ ビーチ:日差しの強い浜辺で、画像が暗くなるのを防ぎ、明るくくっきりと撮影
■ パーティー:室内での結婚式やパーティーに。薄暗い場所でも雰囲気を残した撮影
■ 花の接写:花などに近づいてマクロ撮影。色彩も鮮やかに。
■ 文字の撮影:書類やホワイトボードなどの文字や図表をはっきりと撮影。
■ ペット検出(いぬ):犬の正面顔を検出
■ ペット検出(ねこ):猫の正面顔を検出



■ レイアウトフォト
 カメラ内に保存された(撮影済み等の)、好きな写真を組み合わせて1枚の組み写真を作成
■IrSimple(高速赤外線通信)で、画像を簡単に送受信「赤外線で写真交換。携帯にも送れる!」
 撮った画像をワイヤレスで簡単に送信したり、もらったりできる高速赤外線(IrSimple™/IrSS™)に対応。
 携帯電話や、プリンター、液晶テレビなどにも簡単に転送

まず、3週間FinePix Z900EXRをお借りしての感想ですが、
軽い・薄い・5倍ズームは便利、レンズカバーをずらすだけのオン・オフは便利。

そして、残念なのは、起動の遅さです。
レンズカバーをズラしてオンにしてから、5秒くらいかかります。
街中で、シャッターチャンスを考えると、必然的に、オフにしておけません。

そして、下のほうでも書きましたが、広角レンズに、うっかりすると左指が写ってしまうことです。
レンズの位置が悪いのだと思います。

便利なのは、フジさんお奨めのプレミアム EXR AUTOでの撮影です。

まず、撮影状況に応じて、高解像度優先EXR、高感度・低ノイズ優先EXR、ダイナミックレンジ優先EXRと、
シーンポジションを組み合わせて、49種類?の中から、自動的に、最適の組合せでの撮影を可能にしてくれます。

但し、使用していて感じたのが、フジのコンデジの基準露出が明るめであることです。
とくに、多くの方が多用されるプレミアムEXR AUTOや、オートでの撮影では、露出補正もできませんので、
撮影するシーンによっては、驚く程、明るい写真が撮れてしまうかもしれません。
ただ、露出オーバーにはなっていないようですので、ハイキーっぽい写真が多くなる感じです。

これが、高解像度優先EXR、高感度・低ノイズ優先EXR、ダイナミックレンジ優先EXRや、プログラムモードであれば、露出補正が効きますので、常時ー1/3〜ー2/3くらいにしていても良いかもしれません。

今回お借りしている期間中、ついつい、プレミアム EXR AUTOを多用してしまい露出の明るさに困っていました。
しょうがなく、時々、プログラムモードに変更して撮影していたりしました。
これでは、せっかくのEXR機能が活かせません。

と、悩んでいたのですが、窮すれば、なんとかと言うとおりに、ある日、Z900EXRで、撮影中に偶然、
露出補正が効いているケースがあることに気がつきました。

よくよく、自分の行ったカメラ操作を確認してみると、
それは、高解像度優先EXR、高感度・低ノイズ優先EXR、ダイナミックレンジ優先EXRから、
直接、選択している場合でした。
これらを選択後、メニューを表示させてみると、プログラムモードと殆ど同じ項目が設定変更可能でした。
もちろん、露出補正や、ホワイトバランスなども調整出来ました。

というコトで、プレミアムEXR AUTOに満足できなくなったらば、是非、
◎高解像度優先EXR、高感度・低ノイズ優先EXR、ダイナミックレンジ優先EXRの直接選択での撮影
 をお奨めします。

なお、これらは、撮影後の解像度が異なります。
高解像度優先EXRは、1600万画素、
高感度・低ノイズ優先EXR、ダイナミックレンジ優先EXR は、800万画素となります。
後者は、画素混合で、高感度を補ったり、ダイナミックレンジの補完をしているようです。

その中で、お奨めは、
◎ダイナミックレンジ優先EXRでの撮影です。
明暗差の激しいシーン(輝度差のある)や、陰影のあるシーン、
カラフルなシーン・花などのグラデーションを幅広く撮影出来ます。

解像度は800万画素となりますが、とにかく高画素ではない、色調の良さ、グラデーションの良さがあります。
ちょっと、機械的な滑らか過ぎる点もありますが、それは、コンデジですからね。

ここは、高解像度でっていうシーン以外は、常時、このダイナミックレンジ優先EXRにしておくの良いかもしれませんね。

◎そして、個人的には、コンデジクラスでの、フラッシュ撮影があまり好きではないのですが、
 フジの定評のあるiフラッシュは、非常に良いです。
 自然な感じに、微妙な発光量調整の利いた、フラッシュ撮影のお手本のような仕上がりで撮れます。

 Z900EXRでも、基本は、オートフラッシュですが、パンっと焚かれても、フラッシュ使用が気にならない、
 自然な撮影となって、非常に好印象でした。

◎そして、意外に面白かったのが「ぐるっとパノラマ360」機能です。
 このモードで、シャッターボタンを押したまま、画面のガイドラインに沿って、
 できるだけ水平を保ったまま(上下動させない)グルッと、一回転すると、パノラマの出来上がりです。
 注意点は、カメラの水平維持と、回転速度です。
 あまり遅すぎても、早すぎても、いけないようです。

●逆に、意外にというか、想定内で、使えない・使いにくかったのが、タッチ機能です。
 まず、タッチショットは、面白いのですが、3.5インチのワイド液晶によって、
 持つところが限定されていることもあって、安定してタッチし難いので、
 ましてや、ここをピンポイントでフォーカスして撮影なんていうのは、
 指と、手が、アクロバチックになりかねなかったです。

●同様に、3.5インチワイド液晶でのタッチ操作全般ですが、
 便利な面と、非常に面倒な面と、両面在りました。

 カメラの操作系は、面倒なこと、分かり難いことが多いので、
 通常のボタン操作よりも、優れたGUIを用意すれば、タッチ操作の方が、
 より分かり易く・簡単に操作できる可能性を持っていますが、
 現状では、ユーザの為のタッチ操作というよりも、
 タッチ操作に慣れる為、あるいは、慣れなくて、ユーザは大変という感じです。
 ボタンがあれば、もっと直接的だったり、
 よく使う機能、非常によく使う機能をボタン化してあればと使いやすいのにという面が多いです。
 例えば、露出補正や、ホワイトバランス、AF切り替え、など一部の良く使う機能は、
 もっと、直接操作しやすい手段が欲しいトコロです。

 カメラにとって、タッチ操作は、鬼門かもしれませんね。

●最大の問題点は、レンズ位置が片側に寄りすぎていることです。
 撮影中、なんども、左指が映り込んでしまうことが起きました。
 撮影レンズが、左手側に寄っているので、カメラボディを持つ手の指が、
 どうしても、気を付けないと、撮影範囲に入ってしまうのです。
 これは、先代Z800EXRよりも、広角化した影響かもしれません。
 レンズ位置を、もっと、カメラのセンターにして欲しいですね。
 なお、現在、センターには、フラッシュが付いています。
 ということは、単純に、レンズ位置と、フラッシュ位置を入れ替えて欲しいですね。

要望としては、フィルムシミュレーションをもっと充実して欲しいですね。

というところで、今回は、いろいろ撮影してきた「FinePix Z900EXR」での撮影からです。

弘法は筆を選ばずと言うとおりに、
プロの写真家の先生達は、コンデジでも、なんでも、あたかも一眼レフカメラで撮影したかの如く撮られていたり、
あるいは、
もっと遊び心で、こういったコンデジとか、トイカメラならではの撮影をされていて、凄いなあと感心します。

私には、そういった才能も、腕前もないので、どうしても、良い性能のカメラ・レンズでの撮影と、
そこそころのカメラ、トイカメラでの撮影では、顕著に撮れる写真が変わってきてしまいます。

多分、手にしたカメラの性能の限界を把握できなくて、そのカメラの良さを引き出せていないからだと思います。
ただ、そうも、言っていられないので、次回の記事では、Olympus XZ-1との比較を中心に、
コンデジ撮影の私なりの工夫とか、コツを探ってみたいと思います。

機材は、「みんぽす」さんからお借りしている「FinePix Z900EXR」です。
撮影日は、やっと慣れてきた最近の5月17日と、5月18日からです。

最後の一枚以外は、撮影したJPEG画像をリサイズしただけです。
なお、最後の一枚だけ、パソコン(iMac)で、色調補正をしています。
あまりにも、料理が美味しくなさそうな色合いでしたので。

まずは、曇天の5月17日からです。
1)ヴィータイタリアにて。
2)ヴィータイタリアの歩道にて。
3)「ぐるっとパノラマ360」で撮ってみました。
4)「ぐるっとパノラマ360」その2
5)ヴィータイタリア広場にて。
6)青地に金色の時計。
7)MILE FIOREさんの店前にて。
8)店先に置かれたワインセラー(というか、空瓶たちですね。)
ここから、晴天の5月18日です。
9)ヴィータイタリアの歩道で。
10)ヴィータイタリアの広場に向かって。
11)自転車と影と。
12)歩道を歩くヒト達。
13)輝く赤い花。
14)鉢植えから。
15)赤い花も、飽和まではいないように見えます。
16)KAFKAさんの案内板
17)KAFKAさんの壁のライト
18)KAFKAさんの飾り
19)KAFKAさんのショーウインドウから。
20)道行く人
21)ランチの欧風家庭料理リシアさんにて。カウンターの一角に置かれた花瓶から。
22)お店のカウンター上にて。
23)この日の欧風家庭料理リシアさんの日替わりランチ。ポークソテー木の子ソース
   この一枚だけは、パソコンで、JPEG画像の色調補正をしています。