Pentaxから、全く新しいコンセプトのレンズ交換式デジタル一眼カメラが登場しました。
世界最小最軽量のレンズ交換式デジタル一眼システムのPentax Qシステムです。
端的には、普通のコンデジをレンズ交換式にしたような製品です。
殊更、レンズ交換式に求められる性能を盛り込む路線には持って行かず、
レンズ交換式としては、最低限の性能を、最大限の小型軽量にしたモデルです。

心臓となるイメージセンサーは、有効約1,240万画素の1/2.3型CMOSセンサーです。
普及モデルのコンパクトデジタルカメラと、同形状の素子になります。
最近流行のXZ-1や、キヤノンS-95などに代表される高級コンパクトデジタルカメラでは、性能向上のために、1000万画素の1/1.6〜1.7型の画像素子を使用していますので、それよりも一回り小さいモノになります。
利点は、必要とされるレンズ径、マウント径が小さく済むことです。
詳細は、デジカメWatchの記事「ペンタックス、レンズ交換式で世界最小最軽量の「PENTAX Q」」をどうぞ。

多分、このコンデジサイズの素子を使用するという時点で、ジレンマがあります。
マイクロフォーサーズ機種や、ソニーNEXなどのミラーレス一眼機種で使用される大型素子とは、性能差がありすぎます。
多分、1/1.6〜1.7型素子を使用しても、五十歩百歩です。
それならばと、一気に、性能よりも、小型軽量にという路線ですね。
ただ、それならば、高級コンデジがあります。
大抵は、明るいズームレンズを内蔵していて、便利さでは上回ります。
また、リコーのGXRのように、性能と小型化のバランスをとったコンセプトの機種もあります。

うーん、ただのレンズ交換遊びに、買いますかね?
利点は、レンズもボディも小型軽量な点と、少なくても、レンズはお安いようです。
ただ、F1.9のパンケーキレンズキットが、7万円程度、
F1.9のパンケーキ+標準ズームのダブルレンズキットが、9万円程度というのは、
ライバルとなるマイクロフォーサーズ機種や、ソニーNEXなどのミラーレス一眼機種の価格と
同等か、ちょっと高いくらいです。

Pentax Qシステムの最大の難点が、超小型レンズの利点の裏返しとしてのレンズの互換性のなさです。
自社のKマウントレンズとも、まったく、互換しませんが、他社の殆どのレンズとも互換しません。
まあ、互換マウントアダプタをつけても、35mm換算の焦点距離が4倍~5倍になりますので、
実用性に欠けますからね。
このレンズの互換性の問題と、そのために、利用可能レンズが少ない=自社開発レンズを多数出す必要があることは、
発売当初のマイクロフォーサーズや、SonyのNEX(Eマウントシステム)のレンズの足りなさが物語っています。
レンズ交換可能なシステムだけど、交換可能なレンズは数本しかないという矛盾を孕んでいます。

さあ、Pentaxは、怒涛のような新型レンズ発売で、その穴、隙間を猛烈に埋めるんでしょうか?
もっと、ミラーレス購入者の大半は、当初に買ったレンズキット、ダブルレンズキットのレンズしか使用しないという
悲しい調査結果もあるらしいです。
そうなると、そもそも、レンズ交換式は、ただの売り文句であって、本当は、レンズ交換なんて求めていない?

直接のライバルとなる機種がない孤高の存在として、値段も高値維持であれば、
売れずにポシャる可能性も高いですし、
比較的値段の高い、トイカメラ、トイデジカメの代替品として、売れるかですか?

ミラーレス一眼は、いまや、交換レンズ式デジタルカメラ市場の1/3を占める勢いとなっています。
これから、ますまず、AF性能の大幅向上や、動体AF性能の機能、画質の向上を伴って、
主流となっていくと思われます。
その中で、性能を見限って、小型軽量に目を向けるのは、大きな決断だと思います。

多彩なマルチカラーの組合せのボディーで目を見張ったPentaxのK-mや、K-rのコンセプトを
再現するのも面白いかもしれません。
ひょっとして、凄い値下げして、白・黒・シルバー以外の青・赤・黄などをキーコンセプトの展開をする、
交換レンズ式デジタルトイカメラ市場を創成すれば、ヒョウタンからコマもあり得るのかもしれません。

現状では、面白いねで終わってしまいかねない気がします。

オリンパスは、6月30日と噂されているマイクロフォーサーズの新製品発表が待たれています。
噂では、E-PM1、E-PL3、E-P3という3機種の新製品発表で、マイクロフォーサーズの世代交代を
果たすらしいです。
オリンパス自身が設計に関わっているという新イメージセンサーや、爆即と噂のAF速度、
ほぼXZ-1並みの寸法となる小型のE-PM1(M=ミニ)の登場が噂されています。
また、電子ビューファインダーのモデルチェンジも噂されています。
現状でも、精度・見やすさのよいVF-2から、さらに、進化するのかもしれません。

ちょうど、ソニーは、NEX-C3を発表・発売開始して、パナソニックも、DMC-G3、DMC-GF3を発表して、
発売待ちとなっています。
これに、オリンパスのモデルチェンジで、一気に、ミラーレス一眼の市場が大幅に拡大するかもしれませんね。
ただ、Pentax Qシステムは、どうでしょうね?
あまりに、小さくて、軽いと、オモチャ・おもちゃしてしまいそうです。

値段が、レンズ込みで、1万〜2万円程度であれば、試しに、お遊びで、購入する層も広がりそうですがね。
家庭用インクジェットプリンタみたいに、消耗品となる基幹交換部品を用意して、
本体価格を安くする路線なんか、面白そうですが。

1000枚撮影すると、数千円くらいの基幹交換部品を、交換しなければイケナイとか。
例えば、イメージセンサーユニットを撮影枚数制限つきにして、1個3000円とか5000円で販売するとか。
その代わり、本体価格は1万円程度なんて、コンビニで販売すれば、往年の写るんですの代替品になりそうですが。

今日の写真は、梅雨の晴れ間となった6月22日のお昼時の汐留シオサイトからです。
この日は、晴れた、では、外へという単純な気持ちで、暑い最中を歩いてみました。
意外に、人出が多くて驚きます。
日テレタワーを通って、汐留の大地下通路を通って、戻りました。

機材は、Olympus XZ-1+電子ビューファインダーVF-2です。
1)炎天下に、すっーと、というイメージでの撮影です。
2)ここの光景は、アートフィルターのドラマチックトーンが多かったので、
 今回は、シーンモードの「風景」で撮ってみました。
3)日テレタワーとからくり大時計をみて。こちらは、アートフィルターのドラマチックトーンです。
4)走り行くゆりかもめをみて。こちらも、アートフィルターのドラマチックトーンです。
5)照りつける真夏ような日差しを浴びて。
6)日テレタワーの大屋根広場の影と、を歩いてくる女性達。
7)日テレタワーの大屋根広場にて。あまりに暑いので、涼しげにしてみました。ホワイトバランスを電球にして
8)日テレタワーの大屋根広場から、汐留シティセンターをみて。ホワイトバランスを電球にして
9)日テレタワーの大屋根広場を見上げて。ホワイトバランスを電球にして
10)真昼の影絵のように。
11)タワーミニショップ汐留
12)アートな瞬間。
13)ホッと一息。